就職転職・昇進昇格試験コラム13
就職試験・昇進昇格試験論文や作文の参考になるコラムです。
受講生への手紙──ビジネス論文お悩み相談(第2回)
(前回からつづく)
それでもなお、私はこれをいわざるを得ないんだ、と、残る話、
普段から、よく考える「いい話」、
これこそが、他の誰でもない、自分だけの「自他共にいい話」でしょう。
ですから、たとえ残り少ない時間でも、こう考えて下さい。
自分にとって、
上司にとって、
会社にとって、
お客様にとって、
いい話とは何であるかを。
与えられた課題文に、それと共通していることがあればそれを書けばいいのです。
全くなかったら、むしろきっぱりと、これは間違っているというべきでしょう。
残念ながら、文章の評価は、どんな読み手に読まれるかによって、180度評価が異なってしまいます。
例えば宗教の経典を考えて下さい。信徒にとってはまさに真理で、絶対に間違いのない天の言葉です。
しかしその宗教の反対者にとっては、悪魔の言葉に他なりません。
ですから、「こう書けば絶対に大丈夫」ということは、どこにもありません。であるなら、書きたい内容が、どれほど「自他共に良い話」であるかに、評価がかかってくるのではないでしょうか。
それができあがっているなら、論文の半分はできたも同然です。
では、2つ目の話をしましょう。
今話したような、「書きたいこと」があるなら、それを当然、読み手にわかって欲しいと願うはずです。
であるなら、できるだけわかりやすく書こう、読みやすい字で書こうとするはずです。
実は、この気持ちがあることが、わかりやすい文章を書くためには、絶対に必要なのです。
逆の例を申し上げましょう。それは、官僚の文章です。
誤字脱字もなく、理路整然で、知的な言葉にあふれています。しかし、これを読んだ人は、おそらくただの一人も、「よくわかった」「同意する」「納得した」とは思わないはずです。
なぜか。
それは、書き手が「わかってもらおう」という気持ちを、全く持っていないからです。
つなたいながら、人を動かす文章というものはあり得ます。
ご存じかと思いますが、野口英世博士のお母さんが、ろくに書けもしない文字で息子に書き送った手紙は、今なお、息子でもない人々を感動させます。
なぜなら、「どうしてもわかって欲しい」という気持ちで書いているからです。
(つづく)