実用論文・作文のツボ-就職転職・昇進昇格試験のために(31)

過去のWIE実用論作文の添削コメントから、就職試験・昇進昇格試験論文や作文の参考になるものを集めました。

-社内論文の大方針就職・昇進・昇格試験論文・作文の書き方

昇進試験の作文の書き方ですが,そもそもどういった方針で書こうか迷っています。
 -それは,どういう意味での方針ですか?
うまく言えませんけど,ActiveかPassiveかということです。
 -それは重要なポイントですね。就職でも昇格でも,論文試験の本質をついたご質問だと思います。

 一般的に言って,古今東西どのようなTPOでも通用する文章など,ありはしません。昇進試験で言うならば,同じ答案文でもA社なら合格=昇進していき,B社なら不合格=昇進見送り,悪くすると降格やリストラとなることは珍しくありません。
 
 これはひとえに,属する組織--会社であれ公的機関であれ--が,どのような風土を持っているか,言い換えるとどれほど進取の精神を持っているかによります。
 誤解を恐れず言うならば,優等生的な,いわばどうでもいいことを日和見的に書いた昇進試験答案を,ベンチャー企業で提出したなら,間違いなく昇進はおあずけでしょう。その一方で,現実をよく認識し,対策を具体的に論じた答案を,老舗の大企業で提出したら,これまた降格・リストラの憂き目を見ることになりかねません。
 こうしたことを防ぐためには,まずご自身の属する企業が,どのようなところなのかはっきりと見極めることが必要です。たとえ人事部がどのようなことを考えているかわからなくとも,社内で現在重要な地位に就いている人々を観察すれば,簡単にわかると思います。

 おおざっぱな割り方ですが,自分の会社が大企業で,しかも昨今の不況の中で優位性を失いつつあるとするなら,いわゆる「前向き」な昇格試験答案を書くのは考え物です。なぜかと言うと,傾きかけた組織の中でまず放り出されるのは,無能な人間でもやる気のない人間でもなく,「目立つ」人間だからです。
 危機にこそそういう人材が必要なのは言うまでもありません。ですが,組織というものはいったん足に火がつくと,どうしてもそうなるのが現実です。もし自社の中で生き延びることを最優先課題とするならば,ここは「猫をかぶる」ことが必要なのです。乾いた視線で,まずはこの社内試験ではどのような採点基準がもうけられるのか,腰を据えて考えてください。答案の作成,その添削は,その作業を前提にしたいと考えます。

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