WIE小論文navi:慶応SFC添削コメント例[環境情報]05年(3)
このコメントは、WIE小論文navi添削講座「慶應SFC小論文」で実際に行われたものです。
慶応SFC小論文[環境情報] 05年(問1/問2-1)-2回目
再提出して頂いた答案を拝見しました。いずれの設問の解答も、安心して読める文句なしの合格小論文答案です。
以下簡単ではありますが、設問ごとに検討して参ります。
■ 答案に書き入れました赤字が改善すべき点です。abc……の記号に対応するコメントは下段に記入してありますのでご参照下さい。記号のない箇所については、単純な誤記や分量調節のためのものです。
問1
いずれの事例も、最重要概念である「アフォーダンス(あるいはアフォード)」との関係を明示しながら論じており、文句なしの合格小論文答案です。「重要概念との関係を明示しながら自説を展開すること」は、小論文で安定して合格答案を作成するためのコツです。是非とも忘れないで頂きたいと思います。
※ 修正すべき点が残っていないため、小論文答案に沿った具体的なコメントは省略します。
問2-1
前回も合格答案でしたが、今回は、資料2だけでなく、資料3をも踏まえた小論文答案を作成しています。ユーザーの性質の分析も的確です。安心して読める文句なしの合格答案です。
わずかですが、誤入力があったので修正しておきました。
添削コメントは以上です。
次回の答案提出を楽しみにお待ちしています。
【通信欄について】
まず、英文の読解方法については、小論文の添削対象外ですので、WIEとしては責任を持った回答はできません。この点を御了承して頂いた上で、私見を述べておきます(あまり信用せず、参考程度に留めておいて下さい)。
大学入試の英文のほとんどは、評論文です(SFCの英文については詳しく検討していないので、この点は実際に過去問でご確認下さい)。評論文は、概念構造がしっかりしたものが多く、例えば、パラグラフごとの役割がはっきりしていることが多いと申せます。このことから、パラグラフごとに一番言いたいことを整理していくと、全体の論旨構成は把握しやすいと思います。なお、「和訳(赤本等に搭載されているものでしょうか)」は、大学側が正式に公表したものではありませんから、あくまで、業者の示した解説の一部ととらえておくべきです。従って、和訳の品質は保証されているわけではないということになります。
これは個人的な見解ですが、小論文に関する限りは、赤本等の過去問解説集は間違いが多いのではないかと感じています。ただ、「英語」については、詳しく赤本等をチェックしているわけではなく、また私自身の英語力が赤本等の解説執筆者より高いとは到底思えないので、和訳の品質が実際どうなっているのかについてはここでは判断できません。この点は御了承下さい。なお、和訳はともかく、選択肢の正解は、過去問解説集が大幅に間違っているとは考えにくいので、主にこうした点を中心に、過去問解説集を利用するべきだと思います。
なお、実際の入学試験では、満点を取らなくても合格できます。小論文が今の水準を維持できると仮定すると、英語については8割正解できる水準位まで頑張れば問題なく合格できると思います(8割正解が目標とすると、選択式ですから、確信を持って解答できる設問は、7割程度で良く、あとは消去法等を用いて正解率を上げればなんとかなるということになります)。今のX様の英語の得点力がわからないので、不適切に高い(あるいは低い)ハードル設定をした可能性がありますが、第一の目標は満点ではなく、合格点だということです(WIEの小論文に対する姿勢を英語にも適用すると、英語についても、大学進学以降の勉学のためにできるだけ高得点をするべきということになりますが)。
次に総合政策の小論文についてですが、社会に関する関心が全くないとするならば、資料が読めなくなってしまうので大きな問題です。最低限、公民科のおさらいをしておくべきです(環境情報対策でも公民科のおさらいが求められますが、この場合は、技術と社会の関係を中心に復習すればよいことになります)。
過去の総合政策学部の小論文では、公民科だけでなく、世界史の知識など、広く深く社会科の勉強をしているかどうかで大きく点差が分かれるような試験だったのですが、近年の総合政策の小論文では、「資料を読めるか」や「設問文に対応して自説を提示できるか」など、より基礎的な学力を問う方向に変化してきています。従って、理系の科目が得意で環境情報学部を第一志望とする受験生でも、幾分解答しやすいものになってきています。
今後の総合政策学部の小論文がどのように変化するのかわかりませんが、現在の傾向が続くと仮定するならば、SFCに合格する可能性を高めるため、総合政策学部の受験に挑むことも視野に入れるべきでしょう(入学後の両者の間の転部は容易です)。この対策をすることは、環境情報学部が第一志望であったとしても、それほど時間のロスにはならないと思います。様々な設問の要求に応える練習をすることになるので、総合政策学部の小論文に取り組むことが、環境情報学部の対策にもなります。
最後に、「難筆(悪筆?)」の件ですが、添付された画像ファイルを読む限り、美しい文字とは言えないまでも、文字の判読には全く問題がありませんので、許容範囲です。なお、筆記具の太さが同じ場合には、原稿用紙のマス目が小さくなるほど文字が汚くなりがちなのは誰でも同じです。大事なことは、判読可能であり、また誤読されないことです。書き手の考えが間違いなく読み手に伝わればいいわけですね。文字の形に多少の歪みがあっても構わないので、丁寧に書くように心がけて下さい。
ご質問に関する回答は以上です。
西早稲田教育研究所
慶應SFC小論文講座