WIE小論文navi:小論文マンガ道場

もくじ


1.小論文の字数

小論文試験では、規定字数の9割は書くものです。字数不足・超過の答案は、悲しい結果を招きます。どうか、勉強を始める前にそのことを忘れないでください。



2.書き出しは結論から

あなたが何を書きたいのか、まず私にそれを理解させてください。私はじらされ好きではありません。

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小論文を書くときは、まず結論、つまり「課題やテーマについて、自分がどう考えるか」を真っ先に書くことよ。

そうね、いきなり結論を書くなんて、一見飛躍してるように感じるかもしれないわね。じゃあ、ここで君の書く小論文を読む人たちのことを、少し考えてみましょうか。

彼らがもっとも知りたいことは何かしら? そう、「君がテーマについてどう考えたのか」ってことよね。彼らは、何よりもまずこのことを明確にしたいって思ってるわ。これが明確にならなきゃ、小論文評価の大事な作業、つまり自分の考えを、きちんと論証できてるかってことを検証するプロセスにとりかかれないもの。

つまり、「こうでこうでこうだから、私はテーマについてこう考える」という構成の文章を書いた場合、読み手さんたちは、最初から最後まで読んだあと、もう一回、検証のために結論の手前まで読み返さなきゃならないわけよ。どう? これって、ずいぶんな手間でしょ?

その点、先に結論が書いてあれば、読み手さんたちは、読解と検証の作業が1回で済んで、とても楽よね。読み手さんたちだって人間ですもの、辛い作業を強いる方と楽にさせてもらえる方だったら、そりゃ楽にさせてくれる方に、良い評価を付けたくもなるわよ。

それにね、結論を先に書くのは、自分にとってもメリットがあるの。それは、先にテーマに直結したものを置いとけば、後の文章が、テーマから逸れるのを防いでくれるってこと。
まだまだ小論文初心者の君たちには、こういう縛りがあった方が、かえって書きやすくなったりするものよ。

自分の思い通りに書こうとするのは、うーんと訓練を積んでから…そうね、それこそ大学に入ってからでも遅くはないわ。


衝撃の授業にたじたじの一郎…。どうなる次回!?

3.設問の読み込み

設問を無視しないで下さい、それが書き手の義務なのですから。



4.概念定義の必要性

文章の中で、何の説明もなく意味のあいまいなことばを使わないで下さい。そのことばを、あなたは、長年そういうニュアンスで使ってきたかもしれません。でも、私はあなたじゃないのです。


5.自他の見解の区別

区別して下さい。誰の考えかが分からないと、あなたの答案できませんを評価。

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先生 : ま、ぶっちゃけこういう話なんだけど。

一郎 : なんか、僕のイメージがどんどん悪くなってく…(泣)

先生 : なによう、君にも分かりやすいように説明してあげたんじゃない。確かに、小論文を書くために、いろいろな人の考えに触れるのは、そりゃ大切よ。そういうものに触れて、だんだん自分の考えができあがっていくんだから。でもね、できあがった自分の考えと、他の人の考えは、きちんと区別すること

一郎 : はあ…。でも、何でなんですか?

先生 : 分からない? じゃ、逆に私から質問。小論文は、何を評価するものだったっけ?

一郎 : え、えと…。(冷汗)

先生 : ほんと、君はダメねえ…。じゃ、今覚えて。 いい、小論文は、書き手の考えを評価するものなの。そこに他人の考えが、書き手の考えと区別できない状態で混ざってたら、一体どうなるかしら。

一郎 : ……よく分かんないっす…(やべ、怒られるっ…)

先生 : そう。その通りよ!

一郎 : ええっ!?

先生 : 書き手の考えがどれにあたるのか、分かんなくなっちゃうわよね。ってことは、評価のしようがなくなっちゃうってこと。それに、人様の意見を盗んだって思われたら、評価はきっぱり悪い方に向かっちゃうわ。

一郎 : …あー、そういうことだったのかあ。

先生 : そ。だから、小論文で他人の考えを引用するときは、必ず「○○は××と言っているが…」みたいな形で、誰の意見か分かるようにしておいてね!


次回、一郎のイメージ回復なるか!?

6.模範解答丸暗記スベカラズ

私が採点するのは、あなたの答案だけではないことを忘れないで下さい。模範解答の暗記は、この段階で大抵バレバレです。

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7.文意不通のそのわけは

自分の言わんとするところを私が汲み取ってくれない、と愚痴をこぼす前に、覚えておいて下さい。論理的にお粗末な文章を解読するのは大変骨が折れるにもかかわらず、提出された全ての解答を、私が読まねばならないということを。

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 …失礼、見苦しいところをお見せしたわね。

確かに、お友達同士の会話と比べると、読み手の小論文への姿勢は、書き手にとって厳しすぎる、と思うかもしれないわ。ことに、少しばかりあなた達のことを知ってる先生が添削する場合は、なおさらよね。

でも、実際に入試であなた達の解答を採点する人達にとっては、あなた達の言わんとすることを理解するのは、とても難しいものなの。

相手がことばに出してないことまで補って理解するには、相手と長い時間を共有して、その考え方や世界観を理解してなきゃならないわ。でも、試験の採点者は、あなた達のこと、全然知らないでしょ?

逆に、今までの会話や行為の蓄積があるからこそ、周りのお友達は、あなた達の言いたいことが、例え直接ことばになってなくても、なんとなく分かるってわけなの。普段何気なくやってるから気付かないかもしれないけどね。

だから、小論文試験対策を考えるなら、まず、「読み手には書いたことしか伝わらない」って認識を持つこと。

それに、実際やってみればすぐ実感できると思うけど、見ず知らずの人が書いた論理的に破綻してる文章って、ほんっとうに読みにくいものよ。大学入試の採点者は、そんなのを何百本も読まなきゃいけないってわけ。彼らの労力を察すれば、「汲み取ってよ」なんてある種傲慢な発言、まず出てこない、と思うんだけどね…。


先生の逆鱗に触れてしまった一郎…。明日はあるのか!?

8.添削の直し方

小論文は勉強してもムダだとか、何度書いてもダメだという前に、よく考えてください。もしかしたら、取り組む姿勢に問題があるかもしれないし、長年の作文経験にあてられているのかもしれない。あるいは、小論文を書くだけの知力が、まだ備わっていないのかもしれないと。


※SKK…小論文/書けずに/困るの略。

9.独自性とは…

まずは論文の基本構成をなぞって下さい。独自性とは、必ずしも「型破り」を意味しません。

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一郎 : 先生、小論文で、他人の見解のまる写しがダメなのは、良く分かったんですけど。

先生 : へええ。一郎君にしては、珍しく冴えてるわねえ。熱でもあるの?

一郎 : ぐむ…失礼な。でも、じゃあ具体的にどう書けばいいのかが分かんないんです。ドクジセーが大事って言ってたけど、それって、なんか目新しくて、面白いことを書けばいいってことすか?

先生 : 安心した、やっぱりいつもの一郎君だわ。そうね、ただ奇をてらったり、人目を引くような一発ネタを盛り込んだ答案は、おしなべて評価低いから、そういうのは絶対に書いちゃダメ。

一郎 : あ、そうなんだ…。とにかく読んでもらうには、なんか面白いこと書かなきゃって思ってた。

先生 : うーん、「読んでもらう」という発想は素晴らしいけど、残念ながらアプローチが間違ってるわね。

一郎 : でも、教わった通りに書こうとすると、どうしても通りいっぺんのことしか書けないんすよね。課題文の見解にも引っ張られちゃうし。

先生 : あら、それで良いのよ。「解答者が自分の思考を、自分で整理して記述」してさえいれば。つまり、誰かの思考のまる写しは×だけど、「解答者の頭の中から出てきたことが分かる」記述なら、「独自」性がある解答だ、って認められるってことね。
どう? この認識があれば、何を書けばいいかについて、悩むことはないんじゃないかしら。


10.書いたら見直せ

最後の最後まで手を抜かないで下さい。「字数なんとか埋めた」、「とりあえず書き逃げ」などとは、決して言わないで下さい。忘れないで下さい、書いた後の見直しは、必ずあなたを救います。

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・12/28〜1/4 冬期休業です。 (2017/12/8)  ≫詳細