WIE法人ビジネス文章講座-添削品質基準

WIEは、このページに記載された小論文添削品質基準に従ってご指導を行い、お客様の確実な文章力アップに努めます。


1.論文添削のプロセス

最初の提出小論文答案を検討し、適切な担当添削者および副添削者を選定します(添削者の指名はできません)。
1つの答案の添削には、2~3人が関わります。原則として、講座の終了まで同じ担当添削者が答案を拝見します(答案集中その他やむを得ない場合は、交代または分担することがあります)。

●STEP1●

全ての小論文答案を、まず担当添削者が黙読して誤字脱字・表現の誤りをチェックします。

●STEP2●

さらに校正ソフトにかけて誤字脱字をチェックします。また、必要に応じて読み上げソフトによる音読を耳で聞きながら、担当添削者が「文意が通っているか」「文が堅すぎないか・幼すぎないか」をチェックします。

●STEP3●

小論文答案の論理上の誤り・事実誤認について、担当添削者が指摘し、アドバイスを付けます。

●STEP4●

出来上がった添削文を、最後に副添削者が読み直し、添削に不十分はないか、アドバイスは適切かなど、担当添削者と討論しながらチェックします。

●STEP5●

最終的に全ての小論文答案をこの「WIE小論文添削品質基準」に合致させ、添削者による品質の差を無くした上でお返しします。

■添削方針…講座回数にあわせた添削を行います

初回添削では、「小論文答案を作り直すために必要な視点」を持てるよう、再添削では、「目指すべきレベルの小論文答案」に近づけるよう、指摘とアドバイスを行います(単独添削では、初回から「目指すべきレベルの小論文答案」に近づけるよう、指摘とアドバイスを行います)。


2:基本的な指導

■「小論文・論作文とは何か?」について誤認がある場合は、初回の添削で指導します。

ビジネスにおける論作文の眼目は、1に…、2に…にあります。では、このため、文に盛り込むべき要素とは何か?といいますと、それは…です。その際…には気をつけるべきですが、それよりも…が重要なのです。


3:国語上・修辞上の指摘

■誤字脱字、「てにをは」の間違い、言葉の使い方の間違いについては、赤字を入れて指摘します。

◆アンケートでてる程度の情報を→アンケートでてる出る程度の情報を

◆増増元気→増増益々元気

◆猫をネズミへ捕る→猫ネズミ捕る

◆巧言令色少なし人と言えるほど立派
×巧言令色 剛毅木訥仁に近しと言えるほど立派(※「巧言令色鮮し仁」は「上手におべっかを使う人は信頼できない」を意味します)

■同内容反復、文意を取りにくい表現、文法的誤り、文の目的にそぐわない表現については、赤字を入れて指摘します。

◆事業プロジェクトの計画を担当した。全体のプログラム計画を立て…。
→事業プロジェクト全体の計画を担当した。全体のプログラム計画を立て…。
(※言葉が重複しているのでまとめます)

◆国民から世界へとその功績は敬意を与えた
日本国民からをはじめ世界へとからもその功績は敬意を与えた払われた
(※どの国民かわかりませんし、文法的にも誤っていますので改めます)

◆バイトのことで精一杯だったけど→アルバイトのことで精一杯だったけどであったが
(※小論文としては表現が幼いので改めます)

■句読点の使い方について誤りがある場合は、赤字で指摘します。

◆1つは、明治維新によって大きく変化した国際情勢に対応できるようになったこと。
→1つは明治維新によって大きく変化した国際情勢に対応できるようになったこと。
(※「明治維新の影響で国際情勢が変化した」と誤読されます)

■誤っていなくとも、よりよい表現があると思われる場合は、赤字で提案します。

◆社会全体に信頼されている→社会全体に信頼されている(社会の信頼を裏切らない)

◆また、信頼を築くには→また(そもそも)、信頼を築くには


4:論理上の指摘

■事実誤認がある場合は、赤字で指摘します。

年々増加する少年犯罪件数(※事実の誤認です。件数はむしろ減少傾向にあります)

冷戦下では存在しなかった内戦・地域紛争(※事実の誤認です。中越紛争、エチオピア内戦など、冷戦下でも地域紛争は多発していました)

全ての人を救おうと願いを立てた釈迦の…(※事実の誤認です。『スッタニパータ』等の原始仏典に依る限り、弟子たち個々人の迷いに答えるのみで、「自分は自分で救え」と突き放しています。仏典の記述上、この願いを立てたとされているのは、むしろ大乗経典に現れる阿弥陀如来です)

これ以上分けられない原子から思考すれば…(※この文脈に限ると事実の誤認です。原子は電子や陽子・中性子に、さらにクウォークに分解するとされています。また最近の物理学では、クウォークさえも分解するのでは、と言われています)

■論証の論理構築に誤りがある場合は、赤字で指摘します。

現行の制度がわかりにくいのであれば、わかりやすい制度を早く導入すべきだ
(※問題点を指摘するなら、その原因・背景を分析し、どこが、なぜ「わかりにくいのか」を明らかにする必要があります。意見を言っただけで終えることが許されるのは感想文までで、小論文では意見の理由や論証が必要となります。さらにどうすればよいか、との代案を示せばよりよいでしょう)

◆インフォームド・コンセントの充実には、…告知が望ましい。ただその決定を本人以外が決定するのは、患者の自己決定権を侵す可能性が高い。よって手続きと基準の※厳格化が必要となる。
(※これはありがちな概念の関係(=論旨)の誤りです。「厳格に」「きちんと」「しっかりと」などの程度を表す概念だけで対応策を述べるのは「厳格に」=「自己決定権を侵さない程度に」と言っているに過ぎなくなります。「○○大学に合格するには、○○大学に受かるように勉強すればよい」とのアドバイスが無意味であるように、トートロジー(=同内容反復)あるいは結論先取であって、新たな独自の意見を生み出したことにはならないのです。よって「程度」を表す言葉だけでなく、どのような「厳格化」なのか、基準を明確にする必要があります)

◆対策として、福祉制度の見直しと※医療保険制度の再検討が必要となる…。
(※「医療保険制度」は「福祉制度」の一環ですから、並列するのは不適当です。「この池には魚やコイがいる」との文章がおかしい(なぜならコイは魚に含まれるので)のと同じです。「福祉制度」と「医療保険制度」の関係を述べて、あえて別に取り扱う理由を明示するか、並列させて述べてもおかしくない概念へ、どちらかを改める必要があります)


5:特に優れた答案について

■答案が特に優れていて、特別に指摘をすべき箇所がない場合

◆代わりの小論文文案の提示(このように書くことも出来るとの、一部または全部の文例)
◆答案の優れている点について、様々な視点からの講評
◆書くべき方針についての代案提示
のいずれか一つまたは複数を記入してお返しします。


6:小論文添削員の技能水準

■学歴・学位について
◆東大、旧帝大、早慶等、いわゆる難関大学での学位取得者。
◆修士以上の学位またはこれに準じる、教育職・研究職・編集職等学術上の業務経験を持つ者。

■添削等技能上の経験について
◆予備校等における2年以上の小論文添削指導経験、または大学・高等学校等教育研究機関における、2年以上の教育経験。以上に加え、企業の人事部署において採用に関わった経験、もしくは複数回の転職経験。