就活や昇進昇格試験の答案をAIで作成することについて

 就活のための志望理由書にはじまり、昇進昇格試験のための在宅レポートなどまで、AIを用いて作成できる提出書類は多くあります。こうした書類のためにAIを用いるのは、どのようなメリット・デメリットがあるでしょうか。

常識的・無難なものを作るには有益

 メリットとしては、まず与えられたテーマやデータに対して、一般論や常識としてすぐれた文章を提示してくれることにあります。インターネットに掲載されている多くの例文を蓄積し、無難な文章を提示してくれるでしょう。さらに、日本語文として適切な文章を提示してくれることも、大きなメリットになります。総じて、AIを用いれば、内容としても形式としても、無難な文章を出してくれるでしょう。

独自の視点や具体的な提案には不向き

 しかしながら、大きなデメリットがあります。それは、書き手固有の視点がなかったり、提出先の企業に独自の状況に必ずしも適合しない文章になってしまうということです。AIは、一般論や常識を提示することはできますが、個別の状況に応じた文章を生み出すことには向いていません。そのため、たとえば、業界全体として正しい施策であるが、志望先企業にはあわない施策を提示してしまったり、勤務先で一度採用したが失敗した施策を提示してしまったりすることもあります。
 少なくないお客様が、しばしば志望理由書や昇進昇格試験に、間違ってはいない「一般論」を書いて提出されますが、これでは高い評価を獲得することができません。具体的な記述、つまりは企業に個別の事情をふまえた記述をしてはじめて、評価される答案になるのです。こうした答案を作成するには、一般論しか提示できないAiは不向きとなります。AIを用いて簡単な草稿をつくって参考にすることはできるかもしれませんが、最終的にはじぶんで考えなければなりません。

出題傾向別に見た場合の問題点

 wieでは、過去の出題例を豊富に持っていますので、出題タイプ別にAIに答案を作成さて見ました。ある程度まとまった数の問題に回答させることでた、出題タイプによるAIの得手不得手、問題点が見えてきました。

・採用試験(エントリーシートなど)
 志望先企業の特徴を要領よくまとめてあるなど、無難な答案にはなります。しかし、書き手の個性、この組織でこの仕事がしたい、といった強い思いやが弱くなりがちです。それを超えるためには、書き手の志望先や仕事に対する評価・熱意が必要になります。これに対してAIはよくある例を消化してくれるかもしれませんが、最終的には書き手本人の問題です。良き相談相手が欲しいことろでしょう。

・昇進試験ー解答者の所属部署・担当業務に即した成果と今後の展望を書くタイプ
 一般論・原則論としては妥当な答案が作成されまが、解答者の具体的な行動が見えてこなくなりがちです。中の上程度、100点満点であれば60点程度の評価にとどまる答案が多くなります。
 これに対して「より具体的に」といった指示を出しますと、勤め先企業の特徴などは詳細になりますが、受験者の置かれた具体的な状況やそれに対する対応はあまり変化せず、曖昧なままです。
 結局、書き手自身が職場の現場を正しく把握して、AIに伝えなければ、優れた答案になりません。そのためにかけれいる視点の指摘などは、AIに荷が重いようです。

・昇進試験ーケーススタディタイプ
 解答者の個別食い体的な条件に左右されにくい出題ですので、AIに有利な出題形式だといえそうです。そのため、他の出題形式に比べて完成度は高いですが、100点満点で70点程度の答案が多い、という手応えです。
 しかし、特に登場人物の行動の背景にある心理や考え方の分析が総じて弱いようです。確かに、問題の原因を個人の人格や精神面だけから考えるのは不適切です。しかし、問題解決のために、部下の信頼を得る、部下に自信をもたせ積極性を引き出す、といった精神面・心理面のアプローチはやはり重要です。
 このあたりの踏み込みがAIが作成する答案では弱く、出題内容によっては致命的な原点を招く要因になっています。

WIEがお役に立てること

 以上の問題は、比較的上級の昇進昇格試験、例えば課長クラスの試験に合格するためには、克服しなければならない課題です。そのために、受験者の見落としがちな視点を適切に指摘してくれるような指導を受けることです。
 具体的には、ご自身でで作成した答案は、信頼できる添削者の意見を聞くことが必要です。じぶんが思っているよりも日本語が不自然であったり、じぶんは知っているが読み手は知らない情報のせいで論理が飛躍していたりすることがしばしばあります。WIEの再添削コースでは、二度の添削のなかで、必要な情報も共有しながら。適切で具体的な答案を一緒に作成していくことができます。