小論文添削品質基準

WIEは、このページに記載された小論文添削品質基準に従ってご指導を行い、お客様の確実な文章力アップに努めます。

添削のプロセス:完成度を高める工夫をしています。

1.答案のチェック・添削者の選択

到着した答案は、まず事務的なチェックが行われます。

問題がなければ、課題に応じた適切な主・副添削者を選択し、答案の到着順に、主添削者へ送られます。

◆原則として、全回の小論文添削が終了するまで、同じ担当添削者が答案を拝見します。(答案提出が集中するなどやむを得ない場合は、交代または分担することがあります。)

◆小論文の出題テーマによっては、大学に籍を置く研究者など、専門知識を持つアドバイザーを選定し、添削を補助します。

2.主添削者による添削

答案を受け取った主添削者は、受け取り順に添削に取りかかります。

まず全体を通読して誤字・脱字をチェックした後、問題を精読し、答案が下記掲載の添削のポイントに従って検証します。

3.副添削者によるチェック

主添削者によって一旦完成された添削は、副添削者へと送られます。

副添削者は、主添削者の添削内容をチェックし、不適切な指導が行われていないかを確認します。

4.両添削者の討議

副添削者のチェックが済んだ添削は、主添削者に戻されます。

両者の間で意見が異なる時には、協議によって最適のコメントを追求します。

5.お客様へ発送

完成した添削は、添削補助員が最終チェックを行い、お客様へお送りします。

6.個人情報の保護

作業の途中で生じた文書類は、全てシュレッダーにかけて処分します。

またデータ類も、高度に防護された専用サーバ機に一定期間だけ保管し、万一の個人情報漏洩を抑止します。


 

添削のポイント:6つの視点を重視します

1:全体の評価

「合格圏かどうか」「設問・課題の条件をクリアしているか」「志望先に適しているか」という視点から答案を検証し、コメントします。

例:

課題文をよく理解し、おおざっぱには設問の規定を守っていますから、このままでも非-難関校ならば、合格した可能性のある答案です。しかし、早大法学部の答案としては、残念ながら採点対象外=0点とせざるを得ません。
最大の理由は…。改善の方針は…。

2:小論文とは何かについての理解

基本的な誤解があれば、コメントを入れます。

例:

「小論文とは何か」について、基本的な誤解があります。
小論文の書き方とは、次の通りです。1)まず課題が与えられたら…。2)次に…。3)次いで…。4)それでも字数が余ったら…。小論文とは、たったこれだけの作業です。この「書き方の筋道」を知らないと、みなさん苦労することになるのですが、ちゃんと手順を踏めばそれほど悩ましくもありませんし、時間もかかりません。

3:国語表現・修辞上の誤り

「誤字脱字・国語的な誤り」「言葉・表現の誤用」「不適切な表現・文章構成」について、コメントを入れます。

例:

◆巧言令色少なし人と言えるほど立派
→巧言令色剛毅木訥仁に近しと言えるほど立派
(※「巧言令色鮮し仁」は「上手におべっかを使う人は信頼できない」を意味します。)

◆国民から世界へとその功績は敬意を与えた
日本国民からをはじめ世界へとからもその功績は敬意を与えた払われた
(※どの国民かわかりませんし、文法的にも誤っていますので改めます。)

◆バイトのことで精一杯だったけど→アルバイトのことで精一杯だったけどであったが
(※小論文としては表現が口語的に過ぎるので改めます。)

4:論理上の誤り

「小論文に必須の要素が入っているかどうか」「論証の手続きは適切か」という視点から答案を検証し、コメントします。

例:

現行の制度がわかりにくいのであれば、わかりやすい制度を早く導入すべきだ
(※問題点を指摘するなら、その原因・背景を分析し、どこが、なぜ「わかりにくいのか」を明らかにする必要があります。意見を言っただけで終えることが許されるのは感想文までで、小論文では意見の理由や論証が必要となります。さらに、どうすればよいか、との代案を示せばよりよいでしょう。)

◆インフォームド・コンセントの充実には、…告知が望ましい。ただその決定を本人以外が決定するのは、患者の自己決定権を侵す可能性が高い。よって手続きと基準の厳格化が必要となる。
(※これはありがちな概念の関係(=論旨)の誤りです。「厳格に」「きちんと」「しっかりと」などの程度を表す概念だけで対応策を述べるのは、「厳格に」=「自己決定権を侵さない程度に」と言っているに過ぎなくなります。「○○大学に合格するには、○○大学に受かるように勉強すればよい」とのアドバイスが無意味であるように、トートロジー(=同内容反復)あるいは結論先取であって、新たな独自の意見を生み出したことにはならないのです。よって「程度」を表す言葉だけでなく、どのような「厳格化」なのか、基準を明確にする必要があります。)

◆対策として、福祉制度の見直しと医療保険制度の再検討が必要となる…。
(※「医療保険制度」は、「福祉制度」の一環ですから、並列するのは不適当です。「この池には魚やコイがいる」との文章がおかしい(なぜならコイは魚に含まれるので)のと同じです。「福祉制度」と「医療保険制度」の関係を述べて、あえて別に取り扱う理由を明示するか、並列させて述べてもおかしくない概念へ、どちらかを改める必要があります。)

5:知識上の誤り

「答案に用いた知識に誤りがないか」「知識が不足していないか」という視点から答案を検証し、コメントします。

例:

アメリカは単独でイラクに対する軍事行動を起こし
(※事実関係として不正確です。アメリカは単独行動主義とはいえるかもしれませんが、イギリスなど多国籍軍に参加した国は他にもありますので、「単独」とはいえないでしょう。改善の方針は…。)

年々増加する少年犯罪件数
(※事実の誤認です。件数はむしろ減少傾向にあります)

冷戦下では存在しなかった内戦・地域紛争
(※事実の誤認です。中越紛争、エチオピア内戦など、冷戦下でも地域紛争は多発していました。)

これ以上分けられない原子から思考すれば…
(※この文脈に限ると事実の誤認です。原子は電子や陽子・中性子に、さらにクォークに分解するとされています。また最近の物理学では、クォークさえも分解するのでは、と言われています。)


 

他社の添削との比較

大学受験の小論文を例に取り、同じ答案を添削した場合、他所の添削とどのように違うのかを御覧頂きます。

WIEが設置している各種添削講座(大学・大学院受験生の方向け/社会人・就職活動中の方向け/卒論・学術論文を書く方向け)での添削は、全てこちらの形式に従って行われます。

※以下の比較例は、webに掲載された、他社様複数の添削例を参考にして、作成させて頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。

特徴①.赤字・コメントの量

※画像クリックで原寸大表示

一般的な小論文添削

WIEの小論文添削

一目見ただけで、赤字が入った箇所、コメントの量が圧倒的に違うことにお気づきでしょう。

一般的な添削は、原稿用紙の余白にコメントが書かれるだけですが、WIEのコメントは、別紙にたっぷりと記載されます。

別紙に書くことで、お客様に役立つ十分なコメントが出来ると共に、お客様は、答案とコメントを左右において、見比べながら学ぶことができます。

特徴②.精密な指摘箇所

一般的な小論文添削

WIEの小論文添削

お客様のお役に立つためには、指摘すべき箇所は漏らさず指摘しなくてはなりません。

この例で見てみましょう。

WIEの添削コメント(a)では、回りくどい表現であること、文をつなぐべきであること、それで生まれた余裕で、論証部分を充実させるべきであることが指摘されています。

しかし一般的なコメントでは、この点に気付いていませんから、指摘されていません。また、WIEのコメント(c)で指摘されている、対比させる事例として適当ではないことも、指摘されていません。

細かく細かくお客様の答案をチェックすることで、WIEは「これ以上、申し上げることはない」レベルにまで、添削の品質を高めています。

特徴③.添削コメントのお役立ち度…わかりやすくて、丁寧

一般的な小論文添削

WIEの小論文添削

e:小論文に「気がする」とだけ記すのは不適当です。小論文ですから、書き手が「思」ってそのような「気がする」のは当たり前です。しかもそれだけではただの感想ですから、何に基づき、どう考え、いかに論証して読み手を説得するかが、評価の基準になります。従って「気がする」とだけ記すのは、当たり前のことを書いて読み手をうんざりさせるだけでなく、思考が浅いことを意味してしまうのです。
「気がする」とのみ書くぐらいなら、「…だ、なぜなら…。」と書くべきです。自説には必ず論証を伴わなければならないという、論文の原則を外さないようにして下さい。

 

「もっと~しましょう」というコメントはよく見かけますが、では具体的にどうすればよいか、はっきりしません。

WIEのコメントは、何が原因だったか、どうしていけないのか、そして、どうすればよいかまで、具体的に指示します。

こうすることで、お客様はご自分の実力を、どのようにして高めればよいか、具体的にわかるのです。